[PR] 脂肪吸引 永遠の詩 忍者ブログ
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040
 割り開いた足の間にある膨らみを西脇は手のひらで押した。橋爪の体が撥ね上がり、見開いた目からボロボロと大粒の涙が零れては頬を伝い落ちていく。
「いや……も……おねが……」
 必死で西脇を見上げ、荒れた呼吸を整えながら橋爪が懇願してきた。
「おねが……すから……」
「止めない」
 西脇は何度もその膨らみを握った。半ば無理矢理といった力で捻じ伏せて、わななく橋爪の足は無視しながら。
 それでもだ。
 橋爪がその気になりさえすれば、その気になって本気で暴れて抵抗すれば、そんな容易な拘束なら外しもできるだろう。肩で足を開き固定しているだけで、さらに腕や足で押さえつけているわけではない。
 本気で嫌がるのなら、だ。
 その足を少しだけ引いて、西脇を思い切り蹴りつければ済むことだ。ほんの少しその足をずらすだけで、そこには西脇の顔があるのだから。
 その勇気さえなく、ただ西脇の暴力に耐えているだけだ。あるいは、恐怖心のために体が動かない、それだけなのかもしれないが。
「紫乃。嫌なら自分で抜けよ」
 橋爪の唇から漏れる頼りない拒絶の言葉に、西脇は顔を引きつらせていった。
「……え?」
 怯えたように橋爪が西脇を見上げてくる。
「そのままじゃ、紫乃が辛いだろ? 俺に触られるのが嫌なのなら、自分で出して、扱いて往ってみろよ」
 言葉だけは酷く優しく。だけど、酷く残酷な言葉だった、というのは自覚している。
「や……」
「や、じゃないだろ! 今までだって、俺の前でなら、何度だって達しただろ? それとも、なんだ? テロリスト相手にはその勃起したもん見せて精液出すのさえ見せれるのに、俺には駄目なのか?」
 橋爪の傷口を抉っていくのは百も承知だ。それでも言葉が止まらなかった。
「違……」
「違わないだろ。ほら、想像しただけで起ってるじゃないか。なあ、紫乃? 俺に触られて感じてるんだろ?」
 橋爪はゆるく首を振った。
「テロじゃなくて、俺に感じてるっていえよ。気持ち良いっていうんだ。ほら、言えって」
 思わず漏れたのは懇願だった。それも酷い形での強要という方法で。
 それでも首を振る橋爪に苛立ち、屹立を握り締める手に力を込めた。
「い、やあーっ」
 思わず橋爪が叫び、痛みに体が波打つ。ぶるりと震えるものは、完全に立ち上がりきった橋爪の性衝動の証で。先端からは零れた蜜が、ゆっくりと屹立を伝い落ちていった。
「これで、感じていないなんていわせないよ、紫乃」
 零れた蜜を追うように、西脇はゆっくりと唇を寄せた。舌先でそれを舐め取り、自らの口腔内に屹立を導きいれる。
「いやぁ……っ」
 猛然と橋爪が暴れだした。西脇の髪を引きつかんで外そうとし、足をばたつかせた。
「駄目っ! 西脇さんっ!」
「駄目じゃない」
「やだっ! 放して……っ」
 その体はシーツの上を僅かに這いずり上がり、逃げ出そうとしていた。それでも、口の中のものに力を込めて吸い付くと、橋爪はしゃくりあげたような嗚咽を漏らした。
「ひ……や……駄目……っ」
「紫乃、何が駄目なんだ?」
 唇を離すと、まっすぐに橋爪の濡れた瞳を見下ろした。
「何も駄目なことはないだろう?」
 橋爪は首を振った。
「駄目……」
 啼きながら何度も首を振る。西脇の事をまっすぐに見ようとはしない。
「紫乃」
「……だって……や、触らないで……私……」
「……このままのほうが辛いだろ?」
「……自分で……自分でしますっ! だから……っ」
「……そんなに俺に触られるのが嫌? 自分でするのを見せるほうがマシなくらいに、俺に触られたくない?」
「違う……違いますっ ただ、私……」
「違うなら良いよな」
 再び屹立を握り、ゆっくりとそれを上下させた。今度は橋爪もただしゃくりあげるだけで止めようとはしなかった。体をぎゅっと縮こまらせて、ただ嵐のような時間が去るのをじっと待っている、それだけだった。
 西脇が触ることが苦痛なのだろう。西脇の手だと分かっていても、思わずそれを拒絶してしまうほどに。
「紫乃……触ってるのは俺だ。他の誰でもない……」
 西脇は必死に呟き、追い上げるように激しく手のひらを上下させた。
「あ、ああ……っ」
 僅かに体を痙攣させて橋爪を握り締めた指の間から白濁した潤みが零れた。
 西脇はそれを指に絡めたまま、ゆっくりと下に指を滑らせた。
「待って! 駄目っ! 西脇さんっ!」
 橋爪の静止の言葉は聞こえない振りをした。
 奥まったすぼまりにそれを塗りつけゆっくりと指で押した。ぎゅっと押し返してくるそこを、ゆっくりと指の腹でたどる。
「や……ほんとにお願い……」
 潤みが足りないそこに、唾液を加え更にマッサージをしていくと、ようやく柔らかくそこが口開いてくる。
 西脇は無言のままにゆっくりと指を押し込んだ。
「いやぁ……っ だめ、抜いてっ お願いっ」
 橋爪の懇願はいよいよ切羽詰っていた。それでも、西脇には解放するつもりはなかった。自分の今を、現状を、ちゃんと分かって欲しかったから。
 ただ嫌だと拒絶するだけでなく、何が嫌なのか、分かって欲しかった。
 触れるのが嫌なのか、触れられるのが嫌なのか。
 実際、起たなくても橋爪を愛する方法ならいくらでもある。自分のもので貫いて揺さぶるだけがセックスなのだとは思っていない。
 西脇はゆっくりと指を橋爪の奥深くへと沈めて行った。
 

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